今から1000〜600万年前、この地方では大規模な火山噴火が何度も起き、溶岩流が大量に噴出して地表を覆った結果、平戸層群の上に何層にもわたる松浦玄武岩の層をつくりました。
溶岩は中に溶け込んだ物質によって粘性が左右されますが、その時噴出したのは粘性が低い溶岩だったので、上に積もらず広範囲に広がっていきました。この溶岩でできた山はなだらかな溶岩台地という地形になりますが、生月島南部の山頭はその典型例です。
溶岩台地が海に交わるあたりには、波の浸食を受けて大規模な海食崖が発達しますが、塩俵断崖もそのひとつです。
溶岩流が厚く積もって冷えて固まる際、収縮することによってできる割れ目を「節理」といいますが、冷え方や成分によって、縦に柱状に割れる場合があります。これを柱状節理と呼び、水平方向の断面は多角形になります。