踊りは帷子に角帯、草履に菅笠、手に扇子や笛をもって円形になり笛・太鼓・鉦に合わせて歌いながら静かな動作を繰り返します。歌詞は艶っぽく、中世芸能の残存が見られるといわれています。
須古踊は毎年お盆に公開奉納されます。
7月の半ばに準備がはじまり、とくに須古踊に随行する小学生の「花杖」(棒捕り手)の練習はモッショと呼ばれる指導者のもとに通って毎日練習に励みます。本番はお盆の8月14日の早朝から15日の夜半に至るまで、役踊と称する神社・お寺・役宅などで奉納し、カイニワと称する墓所や初盆の家などで供養の踊りをします。
哀調をおびた音曲と踊りは先祖や亡くなった家族を静かに偲ぶ供養に満ちています。
花杖は途中から踊りの横で「エイッ、ヤッ、トウ」とかわいい掛け声で花を添えます。
棚田に早期米コシヒカリが黄金色に色づく中で、島中に鉦・太鼓・笛の音色が響き渡り、15日午後には支所前の広場に須古踊をはじめジャンガラや流儀(棒捕り手)・花杖が集合し郷土色豊かな華やかな合同公開が行われます。